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かなり深くて思わず関心してしまう「西岡棟梁の言葉Bot」~Twitter Bot

2010/01/19 No Comment

nishioka今まで、色んなTwitter Botをフォローしましたが、すぐに飽きが来てリムーブするというパターンが続いていました。しかし、この西岡棟梁Botだけは全くの別で、いつどんな呟きを見ても「んー、深い」と感心させられる事ばかり。

私が今までに出会ったBotの中でも、自信を持ってベストと言えるものだと思います。

西岡棟梁がどんな人なのかを説明する前に、まずはこのBotの呟きを幾つか紹介します。この時点で恐らく、深いと感じる人と全く興味が湧かない人にはっきりと分かれると思います。興味のある人にとっては、すごく深いと思える言葉がたくさんあると思いますよ。ただ、西岡棟梁が「法隆寺などの寺社改修に関わった奈良の宮大工」と言う事は、頭に入れておいて下さい。そうしないと、全く話が分かりません。

宮大工・西岡棟梁Botの呟きいろいろ

棟梁いうものは何かいいましたら、「棟梁は、木のクセを見抜いて、それを適材適所に使う」ことやね。木のクセをうまく組むためには人の心を組まなあきません。

木も人間も自然のなかでは同じようなもんや。どっちが一方偉い雄ことはないんや。互いに歩みよってはじめてものができるんです。それを全部人間のつごうでどうにかしようとしたら、あきませんな。

どんな有名なお寺見てもらっても、棟梁の名まえなんて書いてありませんでっしゃろ。自分が自慢になるからせなんだんや。とにかく自分で仏さんにならんと堂をつくる資格がない、神さんにならんとお宮さんやる資格がないと言われてます。

法隆寺を知らなんだら文化人やないいうてぎょうさん人が見に来ますがな、ネコもシャクシもみな法隆寺や。ちっとも法隆寺のことわかってないのや。ただ古いからゆうて見にくる。ただ古いのがええんやったら、その辺の土や石の方がよっぽど古い。

木というのは正直です。動けない所で自分なりに生きのびる方法を知っておるでしょ。わたくしどもは木のクセのことを木の心やと言うとります。風をよけて、こっちへねじろうとしているのが、神経はないけど心があるということですな。

すごいのはヒノキの耐用年数の長さに千三百年前の人が気がついていたってことです。法隆寺を解体しまして屋根瓦をはずすと、今まで重荷がかかっていた垂木がはねかえっていくんです。われわれ大工の間ではね、樹齢千年の木は堂棟として千年は持つと言われてるんです。

彫刻する人が仏さん彫るとき、一刀三礼(らい)といいますわな。わたしたちは「一打ち三礼」ですな。「千年もってくれ、千年もってくれ」と打つわけですわ。無になって伽藍建てるわけですな。

わたしらは堂や塔を建てるのが仕事ですがな。仕事とは「仕える事」と書くんですわな。塔を建てることに仕えたてまつるいうことです。もうけとは違います。そやから心に欲があってはならんのです。

今回紹介したのは、西岡棟梁Botのほんの一部の呟きです。しかし、この一部の呟きだけを見ても、自然と建築、さらには道具と仕事などが全て、人間の生き方に繋がってくるような深さを連想させます。

一日に3,4回しか呟きませんが、それが却って邪魔にはならず、Botの言葉により一層の深みを与えているのかもしれません。

西岡棟梁とは??

それでは、この西岡棟梁がどんな人だったのかと言うと、本名は西岡常一(にしおかつねかず)。在世期間は明治41年~平成7年。奈良県出身の宮大工で祖父・父・本人の三代に渡る法隆寺宮大工の棟梁。法隆寺金堂の「昭和の大修理」や法輪寺三重塔、さらには薬師寺金堂やその西塔、中門、玄奘三蔵院などの再建を手がけた事でも有名。「最後の宮大工」とも呼ばれ、飛鳥時代から受け継がれてきた寺院建築の技法を後世に伝えるためにも尽力した人物。平成四年には宮大工としては初となる文化功労賞を受賞。(西岡常一 – Wikipedia

宮大工という仕事を、元々、心のどこかでかっこいいと感じていたからかもしれませんが、私にとって西岡棟梁の言葉は、凄く心に響いてきます。感じ方は、人それぞれ違うでしょうが、みなさんにとってはどうなんでしょうか?

「西岡棟梁Botいいなぁ」と思った方は是非一度フォローしてみて下さい。
■ 西岡棟梁の言葉BOT (kinimanabebot) on Twitter

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